■×□ 息抜き (十二国記) □×■





王宮に王がいないことの多い雁国。
酷い時には麒麟までもいないという有り様だ。
官吏としては比較的やりやすいが重要な時にいないのは些か困る。
「なぁ、尚隆しらないか?」
珍しく延麒が執務上の都合で尚隆に用があったらしい。
延麒の質問には近くにいた朱衡が応える
「延王なら今はきっと街の方でしょう。ココ数日見掛けていませんから」
「なんだって?あいつまたサボって…」
「そう思うなら今すぐにでも連れ帰って来て欲しいのですけどね」
「自分たちが行く気はないのか?」
とりあえず無駄だと知りつつ聞いてみる
「私たちが出向くよりよほど効果があるみたいですからね。宜しくお願いします」
丁寧に頭を下げられてしまうと何も言えない。
「仕方ない行ってくるさ」
それでもブツブツ文句をいいながら出掛けていく。
そんな延麒を見送りながら執務を黙々とこなしているように見せていただけの他の数人がため息をつく。
「いいんですか?台輔まで外に出しちゃって」
「構わないさ今すぐに…という重要な物は無いからな。最近台輔には無理をさせているからたまには息抜きも必要だろう」
そう言う朱衡に誰もが納得させる。
確かにここの所詰め過ぎている所があった。




その後、延麒が戻って来たのは1週間近く経ってからだった。
とりあえず官吏達としては程良い休みで留まってくれた事に胸を撫で下ろしていたらしい

Fin...





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