電車がガクンと揺れて顔を上げる。車窓が一瞬、眩しい光の色に染まった。陽だまりみたいな花の群生。

駅を出て馴染みのカフェに向かう。
「あ、いらっしゃいませ!」の声と共に薄茶色の頭が揺れる。

お前の笑顔によく似たものを見た。

そう言いかけて初めて己の恋に気付く、三十路の遅い春。



「ナノハナ」:花言葉「快活な愛」



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