木立を抜ける寸前、耳元で風が鳴った。
(来たか)
細身の身体が視界を横切り、あっという間に前方の地面へ降り立つ。
「へへっ、またオレが一番!」
ジャンが得意げに振り返った。
お前のガキみたいな笑顔が見たくて二番手に甘んじている、と言ったら怒るだろうか。
ライナーは唇の端を上げた。



「プリムラ・マラコイデス」:花言葉「素朴」



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