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SS(スーパーショート)なおまけ文を書いてみました。
全部で5種類あります。へたネタですよ。
宜しければどうぞお読み下さい♪


ロマ西







−トマトと俺−


「あ、あかんよ。トマト涼しいとこ置いとかな」

「ん〜…この辺の日陰でいいだろ」

「ちゃんと上に薄布被せといてな。猫が悪戯するから」

「分かってる!」

市場で箱買いしてきたトマトを俺は床に下ろした。

言われたとおりにちゃんと布きれも被せる。

だが珍しく向こうから誘ってきたと思ったらこれだ。

トマト買いに行くから、付き合って。

俺は目の前のトマトたちが憎く思えて仕方がなかった。

「折角やから3つぐらい持ってきて〜。食べよ」

「はぃはぃ…」

それでもそのトマト馬鹿に惚れてしまった以上、どうしようもない。

あの髪の毛も脳みそもふわっふわな男が可愛く見えるのだ。

褐色の肌にトマトの赤はよく映えた。

「何も掛けんで食べる?塩振る?」

「そのままでいい」

ご丁寧にヘタを除いてスライスされたトマトが皿に並ぶ。

それを摘んでは口に運ぶ奴の顔は幸せそうだった。

「やっぱトマト美味しいなぁ!」

「…うん…‥」

「もう1個食べよ」

そう言いながら薄っぺらいトマトをまた口に放り込む。

俺も決して不味くはないそれをあまり進まぬ手で摘み上げた。

だって今日呼ばれたのはこいつのためで。

それって俺がトマト以下ってことじゃないのか。

「何か元気あらへんなぁ。どないしたん?」

「別に…」

「トマト美味しいよ?ほら、あ〜ん」

「あ、あ〜んてお前…!」

「いいから早ぉ」

「っ……‥!!!」

俺は目の前にぶら下げられたトマトに動揺させられた。

いや正確に言うと、トマトを摘んだ、その指に。

【そのままお前ごと喰ってやろうか…】

そんな俺の心の葛藤は露知らず。

「えへへ、な?美味しいやろ?」

「…美味い…‥」

口でトマトを受け取ってやると彼は太陽のように笑った。



2009 @ろんじん






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