「ピクニックに行こう」

思い立ったら吉日。さあ行こう今行こう。
…やっぱり今はダメだ。

「唐突になに。もちろんいやだよ」
「なんで。おべんと作ってよ」

そう。ピクニックにはお弁当がいる。
これがなければピクニックじゃないと言い切っていいぐらいだ。
あ、シートいるかな。昨日は雨じゃなかったからいらないか。
バスケットにおべんと詰めたらそれで十分だ。

「ぼくが作るの?」
「わたしは作りたくない」
「ぼくだって作りたくないよ」
「じゃあおべんとは?」
「ないよ。ピクニック行かないよ」
「やだ。行く」
「いってらっしゃい。朝ご飯までに戻ってこないと昼までなにもないから」
「ひどいひどい」

けち。このけち。みみっちい。
精一杯厭味ったらしく言ったら、ものすごく嫌そうな顔をされた。
翻訳すると「この低レベルめが」なんてやつだ。

「そもそもぼくがゴーストタイプだって忘れてない?」
「いいじゃん。行こうよ。夜に。おべんと食べようよ」
「それピクニックじゃないから。そして弁当は作らないよ」

このけち。いいよもうわたしが作るから。なにその当然って顔。
それに遠出して野原でお弁当食べたらピクニックなんだよ。
べつに昼限定って決まってないから。辞書にも書いてあるから。
「辞書見たの?」「見た」「きみも大概暇だね」「ゲンガー程じゃない」
ゲンガーのはたくこうげき。痛い。

「だいたいわたし夜型」
「言いたいことって今の一言だけだよね」
「まあね。行こうよ」
「あの長い説明はなんだったの。…いいけど」
「いいんだ」
「夜だからね」
「夜だからか」

星を見に行こうよ

「やっぱりここは星がきれいねって言うべき?」
「曇ってるけど」
「おお!」
「なにしに来たのきみ」


(ポケモン/ゲンガーと同居人)
skin by spica



一言あればどうぞ。お返事は日記にて。

あと1000文字。