拍手ありがとうございました。とっても励みになります。
そんなわけで、お礼の小話をよろしければどうぞ。ちなみに今回はThe kiss of the bearの続きでございます。







「ふ…っ…んっ…。」

 息が継げなくて逃げようとしても若林の唇が執拗に追いかけてくる。いっそ、噛みついてやろうかとも思ったけれど、やっぱりそんな事はできなくて。 

 あんまり苦しいから、ぐーで胸板を叩いてみたけれど、やっぱりびくともしなかった。

 翼の抵抗が止むと、若林は更に覆い被さるようにして翼にキスを施す。

 充分、翼の甘い唇を堪能した若林がゆっくり離れると、酸欠でどこかぼんやりとした潤んだ瞳が、若林を見るともなく見つめていた。

「…翼…。」

 若林は再び翼に自分の顔を寄せるようにすると、そのまま膝を抱え上げて、翼が寄りかかっていたベッドの上にそっと下ろした。

 確かな弾力に、翼の身体が軽く揺れる。

「…やっぱり、キスだけじゃ…終わんないんじゃないか。」

 すっかり抵抗する力は無くなってしまったけれど、流されるのも嫌だったから、とりあえず反撃はしてみる。

「…まだ、キスだけだぞ?ここで、止める気もないけどな。」

 大体、お前があんな風に泣くから…と始めた若林の口を、翼は顔を真っ赤にして両手で押さえる。

 大空翼、一生の不覚(笑)。

 ハンブルグ戦で、小次郞と松山に出場を認められず、ベンチを温めたあの日。隣に座った三杉の言葉を聞いて、三杉の事をすごいと思い、自分もそうありたいと思う反面、やはり、みんなと一緒に闘いたいという気持ちが空回りしてしまったのも事実だった。

 自分の事だけしか考えずヨーロッパに来てしまったことに対する浅はかさと、純粋に試合に出してもらえなかった悔しさと、そんなものが一緒になって、思わず零れた涙。


 その後の秘め事よりも、その”涙”について語られる方が恥ずかしいと思うあたりが翼の翼たる所以なのかもしれない。

「いやあ、その点においてだけは日向に感謝しないとな…。」

 あの日以来、何かにつけては『キス』を求める若林に、『キス以上』のことをされている翼であった。



HAPPY(?) END



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