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お礼小説は現在ランダムで4つあります。



時間軸的には4話以降です。




アルカナの家庭教師
レジル編



だいぶ夜もふけた頃、扉の前でぐっと拳を握り気合いをいれる少女が一人いた。


「…よし!」


コンコン…
ノックをしてしばらくすると中から可愛らしい声で返事が返ってきた。


「どうぞ、開いてますよ」

「失礼します」


そっとアルカナが扉を開くと、勉強中だったのか机に座ったレジルがこちらを向く。


「…なんだ貴様か。なんの用だ?」


相手がアルカナとわかると否や、レジルの態度はがらっと変わる。


「あの、ちょっとお願いしたいことが………」

「聞くかはわからんが、取り合えず言ってみろ」

「この問題教えてください!」


アルカナはレジルの目の前に手に持った冊子をさし出した。


「…?今日は課題無いはすだが………【マル秘テスト対策ノート(アルカナ版)】?」

「えー……これはですね、ユアンから出された宿題でして…」

「アイツに聞け」


ユアンという言葉を出したとたんにレジルは問題集を突き返す。


「ううっ…でも明日までなんです。しかも、三回同じ説明を受けておりまして…」


しかし、ここで引き下がるわけにはいかないアルカナは助けを求めるようにレジルを見る。


「……」

「面目無いです…」


アルカナが困った顔でしょんぼりしていると、怒る気も失せたのかレジルが肩を落とした。


「はぁ……。で?どのページだ?」

「11ページ目の…」

「……」

「………」


ぱらぱらと11ページ目をめくったレジルは、さっと目を通したあと心底馬鹿にした目付きでアルカナを見た。


「おい、そこの馬鹿娘。いや、大馬鹿娘」

「…?」


だんっと、アルカナの目の前に問題集をつきつける。


「初級編から応用編まで、専門分野に携わってないやつでさえ分かるよう事細かに説明が入っていながら、これ以上俺様に何を説明しろと?馬鹿にしているのか?」

「…うっ…ごめんなさい」


そうなのだ。ユアンが作った問題集は問題文の10倍ほどの説明文が記載されている。


「全くだ。解説の解説の解説がされている時点でお前の頭がどうしようも無いことが良く解った。ああ、あれか?貴様は言語が理解できていないのか?」


矢継ぎ早に嫌味を浴びせてくるレジルに、アルカナはびしっと敬礼をして答える。


「日常会話編はバッチリです!」

「自慢気に言ってんじゃねーよ。ばーか」




その後レジルの嫌味は数時間続き、答えを教えてもらう頃には日付が変わっていたとかいないとか……




*****
レジルは嫌味は言いますが、最終的には(嫌味にさえ耐えられれば)教えます。




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