14.


 ゼロとルルーシュの間で行われる精神感応。
「……ゲンブ、僕が今考えていること分かる?」
「分かるか! あ、分かるぞルルーシュのことだ」
「それズルいよ。だったらゲンブはゼロのことじゃないか!」
「となると、俺たちも使えるってことだ」
 ハイタッチして笑った後で、二人で顔を見合わせ大きく同時にため息。
「というレベルじゃないんだよね」
「そーなんだよな」
 何となく相手の考えていることが分かる、なんてことはよくあることだ。だがゼロとルルーシュは口に出さずとも会話をするというレベル。しかも離れていてもそれが可能であるということ。
 能力を知られた双子がすぐに機密機関に送られたことを考えると、利用方法などたががしれている。
「証拠が残らないから、悪用することしか思いつかないよね……」
「俺たちが反応しているってバレたら……絶対にマズい」
 昔からあるゲンブとスザクの妙な連帯感。これは互いの事がよく分かっているからだろうと思っていたが、多少ゼロとルルーシュのようなものがあるとしたら絶対に知られてはならない。
「でもさあ、いっそバレると乗り込みやすくはなるんだけどな。入り込んだ方が動けるよね?」
「スザクは慎重な時と雑な時の差がありすぎ」
 考えるよりも先に体が動く───周囲からはゲンブがそのタイプだと思われているが、実際にはスザクの方がこっちだ。しかもキレると怖いのは断然スザクだ。
「……お前は目的がはっきりすると動きを止めないからなあ」
「ゲンブだってゼロを外に出したいだろ? 僕はあんな狭い世界にルルーシュを閉じこめたくないよ」
 あのゲームの世界だって、いくらフィールドが広がろうがルルーシュたちはあの中だけしか動かないのだ。
 ゼロの為の疑似世界。現実世界に耐えられないゼロの為の世界。
 だがそれは作ったルルーシュにとっても現実逃避する為の手段だ。ゼロの手を取るために、自身もその中に入り込んでいるのだから。
「仕組みも何も分かんないけどさ、ルルーシュが嘘を言っているようには感じないし、俺たちが必要って言うなら手を貸すだけだ」
「結局、僕らは現実ではあの二人に会っていないからね」
 そう。話をいくら聞いたところで、こちらにとってはまだゼロもルルーシュも「ゲーム内の住人」としてしか会っていないのだ。触れた感触も、体の温もりもどこか幻のようで非現実感は拭えない。
 ゲンブはPCに向かうと、ゲーム内の自分のページを開く。今まで手に入れてきたアイテムなどまとめることもせずに適当に入れたままだったのだ。数日前のイベントで手に入れたレアな剣も装備させた。同じようにスザクもほぼ丸腰状態をやめて、ある程度の装備を整える。リヴァルが忘れないようにとアラームまでセットしてくれたミッションがもうすぐ開始される。もしかしたら何かアクションが起こせるかもしれない。
「ポイント稼いで、トップを狙おう」
「こんな真剣にゲームやるのは初めてかも」
 二人でコントローラーを握りしめる。

「「GO!」」







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